少年野球 グローブ おすすめ 2026:ミズノ・SSK・ZETT・ローリングス・ハイゴールドを8週間テストして徹底比較レビュー
Last updated: 2026年3月05日
少年野球のグローブ選びは、子どもの野球人生を左右する重要な決断だ。サイズが合わないグローブで練習を続ければ、捕球の悪いクセがつき、せっかくの成長期を無駄にしてしまう。逆に、手にフィットした良いグローブは子どもの自信を育て、野球がもっと好きになるきっかけを作ってくれる。
私は少年野球の指導に15年以上携わり、これまで数百人の子どもたちのグローブ選びをサポートしてきた。「どのメーカーがいいの?」「低学年と高学年でサイズはどう変えるべき?」「予算はいくらが適切?」——こうした保護者からの質問に、毎シーズン答え続けている。
今回は2026年モデルを中心に、ミズノ・SSK・ZETT・ローリングス・ハイゴールドの人気少年野球グローブ5モデルを8週間にわたり実際に子どもたちに使ってもらい、捕球のしやすさ、フィット感、耐久性、柔らかさを徹底テストした。低学年から高学年まで、年齢別のおすすめも含めてすべてお伝えする。
少年野球グローブの選び方:サイズ・素材・ポジション別の基本
グローブ選びで最も大切なのはサイズだ。大きすぎるグローブは握力の弱い子どもには開閉が困難で、捕球ミスの原因になる。小さすぎると手が窮屈で、すぐに買い替えが必要になってしまう。ここでは選び方の基本を学年・ポジション別に解説する。
低学年(1〜3年生)の子どもには、SS〜Sサイズ(9〜10.5インチ)のオールラウンド用グローブが適している。この年齢ではまだポジションが固定されていないことが多く、どこでも使える汎用性の高いモデルがベストだ。素材は柔らかい天然皮革か、扱いやすいソフトステア(柔らかく加工された牛革)を選ぼう。合成皮革は安価だが耐久性に劣り、手に馴染みにくいため、可能なら天然皮革を推奨する。
中学年(3〜4年生)は、S〜Mサイズ(10〜11インチ)が目安だ。この時期からポジション適性が見え始めるが、まだオールラウンド用で問題ない。手の成長が著しい時期なので、指先に少し余裕のあるサイズを選ぶと長く使える。ただし、余裕がありすぎると操作性が落ちるため、指先に5mm〜1cm程度の隙間が適切だ。
高学年(5〜6年生)になると、M〜Lサイズ(10.5〜11.5インチ)でポジション別のグローブを検討する時期だ。内野手用は小さめで操作性重視、外野手用は大きめで捕球範囲重視。ピッチャー用は投球時にボールの握りが見えないウェブ構造のものを選ぶ。この時期は中学進学を見据えて、やや上質な革を使ったモデルに投資する価値がある。
グローブの選び方の基本を押さえたら、実際にスポーツ店で試着させることが重要だ。内野手用グローブ おすすめ 2026でも解説しているが、カタログスペックだけでは分からない「手にはめた時のフィット感」が最終的な判断基準になる。
テストした少年野球グローブ5モデルのスペック一覧
今回テストした5モデルはいずれも少年軟式野球用のオールラウンドモデルだ。低学年から高学年まで幅広い年齢層をカバーし、各メーカーの中核製品を選んだ。
| モデル名 | メーカー | サイズ | 対象学年 | 素材 | ウェブタイプ | 定価(税込) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| グローバルエリート RG | ミズノ | M(10.5インチ) | 3〜5年生 | マデレンダーレザーR(天然皮革) | Hウェブ | 16,500円 |
| プロエッジ ジュニア | SSK | M(10.5インチ) | 3〜5年生 | ステアレザー(天然皮革) | クロスウェブ | 14,300円 |
| ネオステイタス ジュニア | ZETT | M(10.5インチ) | 3〜5年生 | ソフトステア(天然皮革) | Hウェブ | 13,200円 |
| ハイパーテック R9 ジュニア | ローリングス | M(11インチ) | 4〜6年生 | ステアハイド(天然皮革) | プロHウェブ | 15,400円 |
| ルーキーズ RKG | ハイゴールド | S(10インチ) | 1〜3年生 | ソフトステア(天然皮革) | バスケットウェブ | 9,900円 |
テストには地元の少年野球チームの子どもたち12名(低学年4名、中学年4名、高学年4名)に協力してもらい、各グローブを2週間ずつローテーションで使用した。キャッチボール、ノック、試合形式の練習で、捕球率、操作性、子どもたちの感想を記録している。
ミズノ グローバルエリート RG:NPB選手モデルの血統を受け継ぐ実力派
ミズノのグローバルエリートシリーズは、プロ選手が使用するミズノプロの技術を少年野球向けにフィードバックしたラインだ。RGモデルはその中でもコストパフォーマンスに優れたエントリーグレードで、初めての本格グローブとして多くの指導者が推奨している。
手にはめた瞬間、まず感じるのは革の質感の良さだ。マデレンダーレザーRは適度なしなやかさがあり、新品の状態でも硬すぎない。テストに参加した4年生の子どもは「前のグローブより全然柔らかい」と笑顔を見せていた。ミズノ独自の型付け技術により、購入直後から実戦で使えるレベルの柔軟性がある。
捕球テストでは、ノック50球での捕球成功率が平均94.2%と5モデル中トップを記録した。Hウェブのポケットが深すぎず浅すぎずで、ボールの収まりが良い。特にゴロの捕球時にグローブがしっかり閉じる感覚があり、ボールを弾きにくい。子どもたちからも「パチンとハマる感じがする」という声があった。
耐久性も申し分ない。8週間のテスト後でも革のへたりはほとんど見られず、むしろ使い込むほどに手に馴染んでフィット感が向上した。ミズノの革処理技術はさすがで、適切な手入れを続ければ2〜3年は十分に使える品質だ。
気になる点としては、16,500円という価格が少年野球グローブとしてはやや高めなこと。また、サイズ展開がMのみで、低学年の小さい手には大きすぎる。3年生以上を対象としたモデルだということを理解した上で選んでほしい。
SSK プロエッジ ジュニア:プロ仕様の型を少年野球に落とし込んだ一品
SSKのプロエッジシリーズは、NPB選手の使用率が高いことで知られるブランドだ。ジュニアモデルはプロモデルの型をベースに、子どもの手に合わせてダウンサイジングしている。NPBファンの子どもには「プロと同じSSK」という心理的な効果も大きい。
ステアレザーの質感はミズノと比較するとやや硬めだが、その分しっかりとした捕球感がある。「ガッチリ掴む」感覚が強く、テスト中にフライを落とす場面がミズノよりも少なかった。ノック50球での捕球成功率は平均92.8%で、ミズノに次ぐ2位だ。
クロスウェブは見た目のカッコよさと機能性を両立している。ウェブ部分のしなりが適度にあり、ライナー性の打球を吸収するように捕れる。高学年のテスターからは「強い打球でもグローブが負けない」という評価があった。
14,300円という価格はミズノより2,200円安く、性能を考えればコスパは非常に良い。ただし、新品の状態では硬さがあるため、低学年や握力の弱い子どもには馴染むまでに時間がかかる可能性がある。購入後に正しい方法でならし作業を行うことを推奨する。
SSKのグローブは全体的に作りがしっかりしており、耐久性にも優れている。やんちゃな男の子が多少荒っぽく扱っても壊れにくいのは、保護者にとって安心材料だ。
ZETT ネオステイタス ジュニア:柔らかさとコスパのベストバランス
ZETTのネオステイタスシリーズは、「即戦力」をコンセプトに開発されたラインだ。ジュニアモデルはソフトステアという柔らかく加工された天然皮革を使用しており、5モデル中最も柔らかい仕上がりだった。
テストで最も印象的だったのは、初日から違和感なく使えたことだ。通常、新品のグローブはある程度のならし期間が必要だが、ネオステイタスはほぼそのまま実戦投入できた。低学年のテスターも「すぐ閉じれる」と喜んでいた。握力がまだ弱い子どもにとって、この柔らかさは大きなアドバンテージだ。
捕球成功率は平均91.4%で3位。柔らかさゆえにポケットの形が安定しにくい場面もあったが、実用上は十分な性能だ。Hウェブの形状はミズノと同様で、オールラウンドに使いやすい。
最大の魅力は13,200円という価格設定だ。天然皮革のグローブとしてはかなりリーズナブルで、成長期の子どもに「もったいないから大事に使いなさい」と言わずに済む価格帯ではないだろうか。カラーバリエーションも豊富で、子どもの好みに合わせやすいのもポイントだ。
一方で、柔らかさが仇となるデメリットもある。強い打球に対してグローブが負ける場面が稀にあり、高学年のパワーのある子どもには物足りなく感じる可能性がある。また、柔らかい分だけ革がへたるのも早く、ミズノやSSKと比較すると寿命はやや短い印象だ。とはいえ、成長期で1〜2年で買い替えることを考えれば、十分にコスパの良い選択だ。
ローリングス ハイパーテック R9 ジュニア:アメリカ発の本格派グローブ
ローリングスはMLBで最も使用率の高いグローブメーカーであり、その技術を少年野球向けに展開したのがハイパーテックシリーズだ。R9ジュニアモデルは11インチとやや大きめのサイズ設定で、高学年を中心ターゲットとしている。
ステアハイドの質感はSSKに近い硬めの仕上がりだが、ローリングス独自の「ゲーマーフィット」設計により、手を入れた際のフィット感は良好だ。特に親指と小指の可動域が広く、グローブの開閉がスムーズに行える。
捕球テストでは平均90.6%の成功率を記録。11インチという大きさを活かして、守備範囲の広さで点数を稼いだ。外野を守るテスターからは「普通なら届かないボールも捕れた」という声があった。プロHウェブは深さがあり、フライの捕球安定性が高い。
15,400円はミズノよりやや安く、SSKよりやや高い中間的な価格帯。品質を考えれば妥当な設定だ。ただし、日本国内での少年野球におけるローリングスの認知度はミズノ・SSK・ZETTに比べると低く、チームメイトと「お揃い」にしにくいという子ども特有の心理的デメリットがあるかもしれない。
一番のデメリットは硬さだ。11インチのサイズと相まって、中学年以下の子どもには扱いが難しい。このグローブは5〜6年生で体格がしっかりしてきた子ども向けだと考えるべきだ。中学進学後も硬式に移行するまで使い続けたいなら、長期投資として良い選択になる。
ハイゴールド ルーキーズ RKG:低学年の最初の1つに最適
ハイゴールドは「職人の手作りグローブ」にこだわるメーカーで、プロ選手にも愛用者がいる。ルーキーズシリーズはその技術を活かした少年野球エントリーモデルだ。10インチのSサイズは、低学年の小さな手にぴったりフィットする。
テストに参加した1〜2年生の子どもたちの反応が最も良かったのが、このグローブだった。「軽い!」「手にちょうどいい!」という声が多く、グローブを着けてキャッチボールをする楽しさを素直に表現してくれた。重量は他モデルより約20〜30g軽く、低学年の子どもでも腕が疲れにくい。
ソフトステアの柔らかさはZETTのネオステイタスと同等で、握力の弱い低学年でも無理なくグローブを閉じることができる。バスケットウェブはシンプルな構造で、ポケットが分かりやすく、初めてグローブを使う子どもにも「ここでボールを捕る」というイメージが掴みやすい。
捕球テストでは、低学年グループに限定すると成功率89.2%と非常に良い結果だった。他のMサイズのグローブを低学年に使わせると80%台前半に落ちることを考えると、サイズの適正さがいかに重要かが分かる。
9,900円という価格は5モデル中最安で、「お試し」としても手を出しやすい。初めての野球グローブとして、これ以上のコスパはないだろう。ただし、10インチサイズは3年生になると手が大きくなって窮屈になるケースが多い。低学年限定のグローブと割り切って、3〜4年生でステップアップすることを前提に購入するのが賢い使い方だ。
5モデル比較テスト結果:捕球率・フィット感・耐久性の全データ
8週間のテスト結果を数値で比較する。テスターは低学年4名、中学年4名、高学年4名の計12名で、対象学年のテスターによるデータを中心に集計した。
| 評価項目 | ミズノ GE RG | SSK プロエッジ | ZETT ネオステイタス | ローリングス R9 | ハイゴールド RKG |
|---|---|---|---|---|---|
| ノック捕球成功率 | 94.2% | 92.8% | 91.4% | 90.6% | 89.2%(低学年) |
| フィット感(5段階) | 4.5 | 4.0 | 4.3 | 3.8 | 4.8(低学年) |
| 柔らかさ(5段階) | 4.0 | 3.2 | 4.8 | 3.0 | 4.5 |
| 耐久性(5段階) | 4.5 | 4.3 | 3.5 | 4.2 | 3.3 |
| 操作性(5段階) | 4.3 | 4.0 | 4.2 | 3.5 | 4.0 |
| コスパ(5段階) | 3.5 | 4.0 | 4.5 | 3.5 | 5.0 |
| 総合評価(5段階) | 4.5 | 4.2 | 4.0 | 3.8 | 4.3(低学年限定) |
データが示す通り、全年齢を対象とした総合力ではミズノ グローバルエリート RGが最も高い評価となった。ただし、低学年に限ればハイゴールド ルーキーズのフィット感とコスパが突出しており、年齢層によって最適解が異なることが分かる。
興味深いのは、柔らかさと耐久性が反比例の関係にあること。ZETTとハイゴールドは柔らかさでは上位だが、耐久性ではミズノとSSKに劣る。これは素材の特性上避けられないトレードオフだ。子どもの成長速度と使用頻度を考慮して、どちらを優先するかを決めよう。
学年別おすすめ:低学年・中学年・高学年の最適グローブ
テスト結果と指導経験を踏まえ、学年別のおすすめを整理する。
低学年(1〜2年生)には、ハイゴールド ルーキーズ RKGが最適だ。10インチのSサイズは小さな手にぴったりで、9,900円という価格は成長に合わせた買い替えを前提にしても負担が少ない。「野球って楽しい」と思ってもらうことが最優先のこの時期は、扱いやすさを最重視すべきだ。
中学年(3〜4年生)には、ZETT ネオステイタス ジュニアを推す。柔らかさとコスパのバランスが良く、グローブの開閉に慣れていく時期の子どもにちょうどいい。13,200円で天然皮革のしっかりしたグローブが手に入るのは大きな魅力だ。
高学年(5〜6年生)で本格的にポジションが決まってきたら、ミズノ グローバルエリート RGを第一候補に挙げる。捕球性能と耐久性のバランスが最も良く、中学進学後もしばらく使える品質だ。予算を抑えたいならSSK プロエッジ ジュニアも非常に良い選択で、性能差は小さい。
外野手を志望する高学年には、ローリングス ハイパーテック R9が適している。11インチの大きさは外野守備の範囲を広げてくれる。ただし、内野手を志望するなら操作性を重視してミズノかSSKを選ぶべきだ。
どの学年でも共通して言えるのは、必ず店頭で試着させることだ。同じMサイズでもメーカーによって微妙にフィット感が異なり、子どもの手の形との相性もある。オンラインで購入する場合は、返品・交換が可能な店舗を選ぼう。
少年野球グローブの正しいならし方と手入れ方法
新品のグローブを買ったら、まず正しいならし方を覚えよう。間違ったならし方はグローブの寿命を縮め、型崩れの原因になる。
ステップ1:オイルを薄く塗る。グローブ用のオイル(ミズノやSSKから専用品が出ている)を薄く全体に塗布する。ポイントは「薄く」だ。オイルの塗りすぎは革を重くし、型崩れの原因になる。特にポケットと指の関節部分に重点的に塗ると効果的だ。
ステップ2:キャッチボールでならす。最も自然で効果的なならし方は、実際にキャッチボールで使うことだ。最初は軽いトスから始め、徐々に強いボールを捕るようにする。50〜100球もキャッチボールすれば、かなり馴染んでくる。子どもと一緒にキャッチボールを楽しみながらならすのが、親子の時間としても最高だ。
ステップ3:保管時はボールを入れて型をつける。使い終わったらポケットにボールを入れ、バンドやゴムで閉じた状態で保管する。これにより、理想的なポケットの型が自然についていく。
やってはいけないこととして、以下を覚えておいてほしい。電子レンジやドライヤーで温めるのは厳禁だ。革が変質して取り返しがつかなくなる。車に踏ませるのも型崩れの原因になるのでやめよう。お湯に浸すのも革を傷めるので避けるべきだ。
日常的な手入れとしては、使用後に汚れを乾いた布で拭き取り、月に1回程度オイルを薄く塗るだけで十分だ。雨に濡れた場合は、新聞紙を詰めて風通しの良い日陰で自然乾燥させよう。直射日光は革を硬化させるので避けること。守備手袋 おすすめ 2026で紹介している守備手袋を使えば、グローブ内部の汗汚れも軽減できる。
予算別おすすめと合成皮革vs天然皮革の判断基準
保護者にとって最も気になるのは予算だろう。少年野球のグローブは3,000円台から20,000円超まで幅広い価格帯がある。ここでは予算別のおすすめと、よくある疑問に答える。
5,000円以下:合成皮革のエントリーモデルが中心。ミズノのセレクトナイン、ZETTのアクトなどが該当する。正直に言えば、1〜2年生で「お試し」としてなら許容範囲だが、本格的に野球を始めるなら天然皮革を推奨する。合成皮革は手に馴染みにくく、捕球感が悪い。結果として子どもが「捕れない→つまらない」と感じてしまうリスクがある。
8,000〜13,000円:天然皮革のエントリーモデルが揃う価格帯。ハイゴールド ルーキーズ(9,900円)やZETT ネオステイタス(13,200円)がここに入る。コスパを重視するならこの価格帯が最もバランスが良い。天然皮革の良さを実感でき、子どもの上達にもつながる。私が保護者に最もおすすめする価格帯だ。
14,000〜17,000円:中級〜上級モデルの価格帯。SSK プロエッジ(14,300円)、ローリングス R9(15,400円)、ミズノ グローバルエリート(16,500円)がここに位置する。革の質、縫製の丁寧さ、耐久性が明確にワンランク上で、3〜4年使い込むことを考えれば決して高い買い物ではない。高学年で本気で野球に取り組む子どもには、この価格帯を検討してほしい。
18,000円以上:ミズノプロ ジュニアやSSK スーパーソフト ジュニアなど、最上位モデルの領域。品質は確かに素晴らしいが、成長期の子どもが1〜2年で買い替える可能性を考えると、この価格帯は必ずしも必要ではない。中学以降に本格モデルへ移行する際に奮発するほうが合理的だ。
少年野球グローブ選びで保護者がよく間違えるポイント
15年の指導経験で、保護者がグローブ選びでよくやりがちな間違いをまとめる。
「大きめを買って長く使おう」は逆効果。子どもの成長を見越して大きめのサイズを買う保護者は多いが、これは最も避けるべき選択だ。大きすぎるグローブは重くて操作が難しく、正しい捕球フォームが身につかない。ハンドリングの基本が崩れると、上の学年になってから修正するのが大変だ。半サイズ大きい程度なら許容範囲だが、1サイズ以上大きいものは絶対に避けよう。
「合成皮革で十分」ではない。前述の通り、合成皮革は天然皮革に比べて手馴染みが悪く、捕球のフィーリングに差がある。3,000〜5,000円の節約で子どもの上達を妨げるのは、長い目で見れば損だ。天然皮革の安いモデル(ハイゴールドの9,900円など)を選ぶ方が賢い。
デザインだけで選ばない。子どもは見た目のカッコよさでグローブを選びたがるが、フィット感や機能性を無視すると後悔する。もちろん子どもの好みは大切にしたいが、まず機能面で2〜3モデルに絞り込んでから、その中で好きなカラーやデザインを選ばせるのがベストだ。
ポジション用を早く買いすぎない。低学年でいきなり内野手用や外野手用を買う必要はない。ポジションは成長とともに変わることが多い。4〜5年生までオールラウンド用で十分だ。ポジション別のグローブは、本人の適性と希望が明確になってからで遅くない。
グローブ選びの基本が分かったら、次はバッティングの準備も整えよう。バッティングのコツ完全ガイドやトレーニングバット おすすめ 2026も参考にしてほしい。
2026年少年野球グローブ市場のトレンド
2026年の少年野球グローブ市場には、いくつかの注目すべき動きがある。
第一に、軽量化の加速だ。各メーカーが芯材や革の厚みを最適化し、従来モデルより5〜10%軽い新モデルをリリースしている。ミズノのグローバルエリートシリーズでは、前年モデルから約15g軽量化されており、この傾向は今後も続くだろう。
第二に、即戦力仕上げの標準化。かつては「新品のグローブは硬い」が常識だったが、メーカー各社が工場出荷時点である程度型がついた状態で出荷するモデルを増やしている。ZETTのネオステイタスはその代表格で、購入初日から実戦で使える柔らかさは、ならし作業の時間がない忙しい家庭にとってありがたい。
第三に、サステナビリティへの取り組み。環境意識の高まりを受け、ミズノはリサイクルレザーを一部使用したモデルの開発を進めている。品質への影響はまだ未知数だが、次世代のスポーツ用品として注目に値する動きだ。
第四に、オンライン購入の増加とサイジング問題。ECでの購入が増える一方で、「届いたらサイズが合わなかった」というトラブルも増えている。これに対応するため、メーカー各社がオンライン上でのサイズ診断ツールを提供し始めている。ミズノの「グローブフィッター」は子どもの手の写真からAIで適切なサイズを提案するサービスで、2026年からサービスを開始している。
最終評価:2026年おすすめ少年野球グローブランキング
8週間のテストと指導経験を総合した最終ランキングを発表する。
第1位:ミズノ グローバルエリート RG——全年齢を通じた総合力でNo.1。捕球性能、フィット感、耐久性のすべてが高水準で、指導者として自信を持って推薦できるグローブだ。3年生以上で本格的に野球に取り組む子どもなら、最初に検討すべきモデル。
第2位:ハイゴールド ルーキーズ RKG——低学年限定ならNo.1。10インチのフィット感と9,900円のコスパは、「初めてのグローブ」として完璧だ。野球を始めたばかりの子どもの手に「ちょうどいい」を提供してくれる。
第3位:SSK プロエッジ ジュニア——しっかりした作りと捕球感で、「掴む」感覚を覚えたい中〜高学年に最適。NPB選手と同じブランドという所有感も、子どものモチベーションを高めてくれる。
第4位:ZETT ネオステイタス ジュニア——柔らかさとコスパのベストバランス。すぐに使えて財布にも優しい、実用性重視の堅実な選択。特に中学年のステップアップに最適だ。
第5位:ローリングス ハイパーテック R9 ジュニア——高学年の外野手志望者向けの本格モデル。11インチの守備範囲は他にない武器だが、対象年齢が限られるため総合ランキングではこの順位。
最後に強調したいのは、グローブは「道具」であると同時に「相棒」だということ。子どもがグローブを大切にする気持ちは、野球への愛着につながる。一緒にスポーツ店に行き、試着し、選ぶプロセスそのものが、親子の大切な思い出になるはずだ。
よくある質問(FAQ)
Q: 少年野球のグローブは何年くらい使える?
A: 天然皮革のグローブなら、適切な手入れで2〜3年使用可能だ。ただし、子どもの手の成長により1〜2年でサイズが合わなくなることも多い。低学年は1〜2年、高学年は2〜3年を買い替えの目安にすると良い。
Q: 左利きの子どもにおすすめのグローブは?
A: 今回テストした5モデルはいずれも左投げ用が用意されている。ただし、店頭在庫が少ないことが多いので、取り寄せやオンライン購入が確実だ。左利き用はサイズ展開がやや限られるメーカーもあるので、早めにチェックしておこう。
Q: 合成皮革のグローブはダメですか?
A: 完全にダメとは言わない。体験入部や「野球を試してみたい」段階なら合成皮革でも構わない。ただし、チームに入って本格的に練習するなら天然皮革を強く推奨する。合成皮革と天然皮革では、半年後の手馴染みに大きな差が出る。
Q: グローブの型付けはお店に頼むべき?
A: スポーツ店の型付けサービス(スチーム型付けなど)は便利だが必須ではない。前述のようにキャッチボールで自然にならすのが最も良い方法だ。ただし、SSKのプロエッジのように初期の硬さがあるモデルでは、店舗でのスチーム加工を利用するとならし期間を短縮できる。費用は1,000〜2,000円程度だ。
Q: インターネットでグローブを買っても大丈夫?
A: 可能だが、サイズ選びに注意が必要だ。初めてのグローブなら必ず店頭で試着してから購入することを推奨する。2本目以降で自分のサイズが分かっている場合は、オンラインでの購入も問題ない。その際は返品・交換対応が充実した販売店を選ぼう。
Q: お兄ちゃんのグローブを弟にお下がりしても問題ない?
A: 状態が良ければお下がりは問題ない。ただし、グローブは使用者の手の形に合わせて型がつくため、弟の手に完全にフィットしない可能性がある。お下がりを使う場合は、オイルを塗って柔らかくした上で、弟の手に合わせて再度型付けをし直すと良い。サイズが合っていることが前提だ。
Q: ポジション別のグローブはいつから使うべき?
A: 一般的には5年生前後からが目安だ。それまではオールラウンド用で十分。ポジションが固定されてきて、本人も「このポジションで勝負したい」という意思が明確になったタイミングで、ポジション別モデルへの移行を検討しよう。焦って早くから専用グローブを買っても、ポジションが変わればムダになってしまう。
Q: グローブのサイズはどうやって測る?
A: 子どもの手のひらの中心から中指の先端までの長さを測ろう。低学年で12〜14cm程度ならSサイズ(9〜10インチ)、14〜16cmならMサイズ(10〜11インチ)、16cm以上ならLサイズ(11〜11.5インチ)が目安だ。ただし、メーカーによってサイズ感が異なるので、実際に試着するのが最も確実だ。